BINARY HEARTS リリース1周年記念裏話
- ikamiron
- 8月3日
- 読了時間: 6分
こんにちは、海苔です!
本日、自作ゲーム「BINARY HEARTS」が公開1周年を迎えました。
1年経った今でも多くの方に楽しんでいただいており、5月にはダウンロード数も4万を突破しました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。ありがとうございます!
1周年という大きな節目ですので、過去の記事では話しきれなかった裏話などを、少しばかりお話できればと思います。ゲームのネタバレも含まれますが、おそらくこの記事を読んでいる方は百も承知でしょう。
ということで、ネタバレ全開で行きます!
【ゲームができるまで】
以前の記事で、END6のシイナが最初にデザインした、いわゆるオリジナルであるというお話をしました。元々自分の好きな要素を詰め込んだキャラクターだったので、自分でも気に入って頻繁に描いていましたし、もっと描きたいという気持ちも大きかったです。
しかし、彼は単発で生み出したキャラクターだったので、「住んでいる世界」がまだありませんでした。そのため、今後どのように動かしていこうかなとかなり悩みました。
元々彼は悪の組織の幹部という設定だったので、悪の組織のギャグ漫画でも描いてみようかと思いましたが、漫画を描くのが絶望的に苦手だったため断念。いっそUTAU(歌声合成ソフトウェア)にしてみても面白いかという発想もありましたが、UTAUに関する知識もなければやる気もなかったので、これも断念しました。(今思えば、彼が歌う姿には凄まじい違和感を覚える…)
最終的に、かねてより創作のゲームを作りたいと思っていたので、ゲーム作りの練習と、ゲームを完成させるという成功体験を重ねるべく、シイナが登場するノベルゲームを作ろうというところに落ち着きました。
さて、ゲームを作ると決めたものの、次はゲームの内容で悩むことになりました。
最初の案は、「プレイヤー(主人公)が悪の組織の一員となり、組織の怪人たちと話し合いながら、選ぶ選択肢によって最終的にどんな見た目の怪人になるかが決まる」というものでした。そして肝心のシイナは時々プレイヤーと話をする幹部怪人という立ち位置で、彼自身に焦点を当ててはいませんでした。どちらかというとモブに近かったですね。
自分は人外が好きなので、同じく人外が好きな方々に喜んでもらえそうな内容にしたいと考えていたのですが、人外と言っても範囲が広すぎますよね。そして人によって人外の好みも全然違うと思うので、最終的なプレイヤーの見た目は、獣人・魚人・虫人・モノアイ・多眼・ロボ・ドラゴン・覆面人外・異形頭・TDMなどなど…とにかく幅広く用意しようと意気込んでおりました。言ってしまえば「あなたにピッタリな人外診断!」でしょうか。
しかし、シイナ以外の怪人たちの具体的な設定は決まっておらず、この内容ではキャラクターデザインもたくさんしなければなりません。これは初めて作るゲームの内容としてはハードルが高いなと感じたため没となり、登場人物が極力少ないゲームを作る方向に舵を切りました。ここでようやくシイナ自身に焦点を当て、シイナがあのような姿(END6)になった経緯を描くゲームを作ろうと決意しました。
そうして出来上がったのが「BINARY HEARTS」というわけです。
(ちなみに没にしたと言いつつ、怪人化のゲームを作ることは諦めていません!)
【主人公(センパイ)について】
「主人公についてもっと知りたいです!」という質問を時々いただくので、この機会に彼についても少し語っておこうと思います。
主人公ですが、正直彼のことを一人のキャラクターとして認識していません。
と言うのも、先ほどもお話しした通り、シイナがあのような姿になった経緯を描くゲームを作ることが主な目的でした。元々「会社の人間に虐められて怪人になった」という設定はあったので、シイナへのいじめを主導した人物をあえてゲームの主人公に据えることで、プレイヤーに主観的な立場でゲームを体験していただけるんじゃないかなと思いました。名前や見た目を一切決めていないのも、上記の理由からです。
言ってしまえばそれ以上でも以下でもない人物であり、ぶっちゃけ彼が男性でも女性でも、若者でも中年でも老人でも良かったんですね。最終的に今の彼に落ち着いたのは、若い男性だとストーリー的に動かしやすかったからです。実は初期段階では部長タイプの嫌なおじさんでした。
以上の理由から、自分の中ではキャラクターというよりはプレイヤーの分身、またはストーリーの語り部という認識です。
そうして作られたのがセンパイだったので、公開後に「センパイが好きです!」という感想をそこそこいただき、実は驚いておりました。おそらくハッピーエンドに行くとクズ野郎から一変して聖人と化すので、END1経由で気に入ってくださった方が多いのでしょうか。嬉しいです。(散々END6の物語を描くのが目的と言いましたが、END1や他のルートも同じくらい熱量を込めて考えていますよ!)
皆様からいただいた感想のおかげで、私自身もようやく彼に対する愛着が湧いてきました…笑
また、最初こそ決めていなかった彼の見た目に関してですが、1000DL記念のイラストを描く時に「主人公にも立ち絵があったらどんな感じだろう?」と、軽く彼の容姿を顔も含めてスケッチしています。(以降このスケッチを基にグッズや記念絵に登場させています)

今は二次創作を楽しんでくださっている皆様がそれぞれのセンパイを描いていらっしゃるので、彼の顔に関してはあえて公開は致しません。
でも言葉で少しだけ説明するならば、疲れ切った社会人という顔つきでしょうか…?
【今後について】

もう8月ですけど!?!?!?!?!?!?
はい、実は制作が少し難航しております…楽しみに待ってくださっている方がいたら申し訳ありません。
これは完全な言い訳なのですが、ストーリーを修正していたら必要な素材も一気に増えてしまいました。加えて登場人物が多く、彼女らもストーリーの中であちこちに出かけるため背景もたくさん用意しなければなりませんでした。
前作のBINARY HEARTSは主な舞台がオフィスという閉鎖的な空間に加え、表情差分が必要なキャラクターもシイナだけだったので、それを基準にしてスケジュールを立てていました。完全になめていました。もう二度と「〇月までに完成させる」などとは言うまい…
今年度のティラノゲームフェスに間に合うといいなという気持ちで頑張ります。
そしてゲーム以外のところでは、BINARY HEARTSの新しいグッズやLINEスタンプの制作も少しずつ進めています。8月後半に何か出すことはほぼ確定しているので、その時が来たらX(旧Twitter)でも告知します。
【最後に】
というわけで、以上になります。
改めて、たくさんの感想、応援のお言葉、ファンアート等を本当にありがとうございます!今では海外の方からもゲームを遊んだという報告をいただけて、感無量です。1年前はこんなことになるなんて思ってもいませんでした。
ゲームの制作は難航していますが、制作自体は楽しく進めています。BINARY HEARTSとはだいぶ毛色が違うゲームなので人を選ぶかもしれませんが、またお暇な時にでも覗きに来ていただけると嬉しいです。
今回も最後におまけのイラストを添えておきます。
ゲームを遊んでくださった皆様に、改めて最大限の感謝をお伝えさせてください!本当に本当にありがとうございました!

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